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国語 その3

カテゴリ : 国語

 「読解力」という前に

 コンピューターの世界はまさしく日進月歩である。私はコンピューターの自作が好きなのであるが、半年ほど自作から遠ざかるとコンピューター関連の本を読んでも何のことかさっぱりわからない用語だらけとなる。

      マザーボード1
      こんなのを見ていると時の経つのも忘れるような時期もありました。

           
 昔(今でもそうかもしれない)、メーカーのサポートにかかってくる電話で(この時点で意味のわからない人もいるでしょうが、これも説明していると私の言いたいことがぼやけてしまうので我慢してください。)「お客様のコンピューター環境を教えてください。」というオペレーターの質問に対して、「西向きの四畳半にあります。」…あのね。

 また、これはちょっと有名な、よく聞く話。新聞でコンピューターウィルスが流行っているのを知ったT君のお母さん。これは一大事と、息子のT君に注意した。「Tちゃん、コンピューター触ったあとは、ちゃんと手を洗うのよ」

 またこれも結構有名な話。息子が居間で「はじめてのC」という本(C言語の解説本です)を読んでいるのを見たS君のお父さん。これは一大事と本を取り上げた。「おまえにはまだ早い!!」中身をぱらぱらめくって自分の勘違いに気づきましたが、「おまえにはまだ難しすぎる」とか言って誤魔化したとか・・・→この話がわからない生徒の諸君、君は健全です。


 「国語とどんな関係があるんじゃい。」と言われそうですが、国語の問題だって、書かれている言葉の意味がさっぱりわからないのでは問題を解く以前の問題でしょう。高校入試程度の問題ではハードルはかなり低いのですが、それでも最低限知っておかなければならない言葉というのはあります。

 四字熟語、故事成語、ことわざ、副詞の呼応(文中である語を用いると、それに応じてあとのほうで決まった語や表現が必要になる場合があります。これを呼応といいます。たとえば「決して」とあれば、あとのほうで否定を表わす「ない」が来なければなりません。)などがわかっていないと解けない問題は思った以上にあります。

 私が塾で国語の授業を本格的に始めるのは中3の夏休みからなのはこの辺りに理由があります。今書いた四字熟語、故事成語、ことわざ、副詞の呼応…、なども含め、要は語彙力の問題と言うことかな。これは一朝一夕につく力ではありません。


 この力のない人には仕方がないので、読解に必要な「ことば」を毎回少しずつ覚えてもらうことにしています。(例…曖昧、あげく、いやおうなしに、意思、意志、確信、核心、暗示、依存、多様、妙味、一線を画する、念頭に置く、普遍、妥当、象徴、体系、潜在、扇動、漸進…。まだまだ他にもいっぱいありますね。)



 次に読書が好きでありさえすれば読解力はつくかというとそれは違います。、「私、読書は好きです。」と言っても、自分が興味のあるものだけの、許容範囲の狭い読書ではこの力は充分身につきません。

「許容範囲の狭い読書って何だ」といいいますと、例えばケータイ小説などがそうなのですが、「文章が平易」であるということ。つまり「文章レベル」が低い。もう一度言い換えると、普段使っている言い回しに近いので理解が容易であると言うこと。

 またこのような文章には日常生活を日本語で送れている人であれば理解できるような語彙しか使われておらず(言い過ぎかな?)語彙力はつきません。

         ケータイ小説
         ケータイはどうも苦手なのです。おじさんですね。

 言葉足らずだったり論理が通らない展開の文章であっても、感情的に何となくわかる文。このような文はいくら読んでも読解力はつかないのです。

 この場合の読解力というのは、書いてある文章から客観的に正しく読み取ることのできることを、正確に読み取ることができる力と言うことです。

 長文になりそうです。この読解力についての詳しい話は次回にします。

2012-06-08 15:04:31

カテゴリ : 散歩シリーズ
ドライブ
 先日の日曜日、南伊勢町、伊勢市円座町と車で回ってきました。今が見頃のルピナス、マニアックな現代美術館、知る人ぞ知る(といっても有名ですが)ミニチュア姫路城などです。午後2:00に出発しても5:00には帰ってこれました。
  
       
        ルピナス1
        夏草花園という名前がついていますが、休耕田を利用して、育てているそうです。

        ルピナス2
        竹林を抜けるとこの風景。不思議な空間です。

        ポピー 
        ポピーもあります。

        睡蓮
        睡蓮だってあるんだぜ~。カントリーだろ~。

さて志摩磯部から南伊勢町の方へ向かって進むと、南伊勢町の役場がある五カ所浦です。磯野貴理子はこのあたりの出身だと思います。そんなことはどうでもよいのですが、このあたりに前から何だろうなと思っていた伊勢現代美術館があったので行ってみました。
 
        伊勢現代美術館1
        これまた不思議な空間。広いところに展示されています。
       
        伊勢現代美術館2
        今度は屋外です。なんじゃこれゃ。

この美術館では、2Fに展示されている作品の作者の方が来ておられて、お話ができました。うちの次男と同い年です。大学院の2年らしい。

        ミニチュア姫路城1     
        最後は23分の1の模型のミニチュア姫路城です。すごい。

        ミニチュア姫路城2
     19年の歳月、材料費1800万円かかって広さ165平方メートルの敷地に建てられたものです。

        ミニチュア姫路城3
        本物は今、平成の大修理に入っているから、天守閣はここでしか見られないよ

        ミニチュア姫路城4
        中央右に青い車の屋根が写っているでしょう。大きさを想像してください。
 
完成した頃はマスコミにもしょっちゅう、とりあげられていましたが、今回訪問したときは静かなものでした。作者の井村さんも居られお話を聞くこともでき、興味深かったです。     
2012-05-29 08:53:31

国語 その2

カテゴリ : 国語

コミュニケーション力

 語学は、日本語であれ、その他の外国語であれ、受信と発信がきちんとできるかどうか、が大事であろう。すなわち文章を正確に読み取り(受信)、また自分の意思をきちんと表現できる(発信)かどうかである。


 受信は何も文章だけに限るわけではない。人との会話で相手の意図することを理解できるのも含まれると思う。国語が苦手な人は人との意思疎通も得意ではないことが多い。最近の生徒(特に一部の男子)を見ていると特にこれができない子たちが多い。このような子たちは例外なく国語は苦手である。


 現代のように携帯電話やオンラインゲームなど、本を読むより楽に楽しめるものが溢れている時代では、なかなか本を読む習慣がつくのは難しい。まして読書は強制してやらすものではない。

 

 それでは、本を読む子はよいがそうでない子は国語力は身につかないのだと放置しておくしかないのだろうか。

 
コミュニケーション力(意思疎通力)を向上させれば国語ができるきっかけになるのではないかと思う。これには家庭の協力が大事になってくる。


 夕食の時、今日何があったかを1~3分間ぐらいで各自に言ってもらう。人によくわかってもらうように話をするのは構成をある程度考えて話さないといけないのでよい勉強になるはずだ。わかりにくい点は質問していくことが大切である。毎日やっていると段々1回でよくわかる話ができるようになるはずだ。

           家族団らん


 また家族のものが(誰でもよい)何か一つ、今日の話題を提供し、それについてどう思うかなどをみんなで話せるようになるとなお良いのではないか。話題は何でもよいが、家族全員が話に参加できるようなものがいいと思う。例えば今日は5月21日なので金環日食の話だとか、先日であれば竜巻の話とか、黄砂の話でもよい。また質問形式で話題を振ってもよい。今度の英語の先生はどうなのとか…。


 こんなことで国語の力がつくのか、と思われるかもしれないが、「相手の言っていることを的確につかむ」「まとまったことを話すようになる」ということから始めていったら、考えながら本を読めるようになる可能性が高まる。

         コミュニケーション力


※家族がそろって夕食を食べることができない、という家庭もあるかもしれません。そんなときでも集まってる人たちだけででもこのような話をしたり、家族の交換ノートを作ることを考えても良いのではないでしょうか。


 

※夕食の時間にテレビを見ている家庭も多いとは思いますが、(私の家もです…。(汗))話の時にはなるべくついていない方が良いとは思います。また食事の時ぐらいは携帯は触らないようにした方が良いでしょう。

2012-05-21 11:33:27

国語 その1

カテゴリ : 国語
ピーマン
 保護者の方と面談をすると、「うちの子、国語が苦手なんです。どうしたら国語の力がつけられるでしょうか。」という声が非常に多い。すると大抵(お恥ずかしいことに、私もそういうことが多いのですが)「読書をしなさい。」などと言われる。

 このアドバイスは、全くその通りで何も付け加えることもなさそうなのだが、よく考えてみれば、「先生うちの子、ピーマンが嫌いなんです。どうしたら食べるようになるでしょうか。」「そうですね。ピーマンを使った料理を食べたらどうですか。」と言っているのとあまり変わらない。

  あるテレビ番組で、ピーマンの苦手な人にピーマンを食べさせる、という企画があったとき、農家の人が「うちのピーマンなら、苦手な人も食べられる。」ということで、そのピーマンを食べてもらうと「美味しい。」と食べられた、というのがあった。
 
           ピーマン
           子供の頃は嫌いでした。テレビ番組とは関係ありません。
 
 これはピーマン自体が、そこら中のスーパーや八百屋にあるピーマンとは別物だったということだ。国語の力をつけさせようと思うときも国語が「美味しい」と思えるようになればどうだろうか、と考えた。つまり、誰でも『やってみたい、考えたい、面白い』と思うことのできる素材を提供して、うまく料理のできる料理人の指導の下に学習させるということだ。


 今私が読んでいる、ちくま新書の「教えることの復権」ではこのようなことを実践されていた教師とその教え子の手記や対談が、素材の例とともに紹介されている。

           教えることの復権 
           このような先生に教えてもらいたかった
                    

 ただ素材を選んだり、作り出したりするだけでもものすごく大変な上に、うまい料理人も要る。普通の学校でもおそらく不可能だ。まして学力の向上に即効性を求められ時間も限られている塾ではなおさらである。

 ここで国語というのはどういうことを目指すのかを考えて、そのような名人の助けを求めなくても何とかならないのか考えてみたい。 …ごめんなさい。これ以上長く書く時間がありません。続きは次回。
2012-05-12 09:59:40

カテゴリ : 登山
黒部五郎岳

 黒部五郎は人名ではない。北アルプスにある標高2840mで、堂々たるカール(圏谷…氷河の侵食作用によってできた広い椀状の谷)を持つ山である。
 山中の岩場のことをゴーロという。五郎はゴーロの宛字で、それが黒部川の源流近くにあるから、黒部のゴーロ、黒部五郎岳となった。
 
         黒部五郎1
        黒部五郎岳     

 他に北アルプスには野口五郎岳がある。そう、私たちの世代の御三家の一人、あの野口五郎の名はここからつけられたのである。彼は岐阜県出身で、黒部五郎と野口五郎とどちらを芸名にするかとなり、標高の高い方の野口五郎を選んだという話だ。カックラキン大放送の刑事ゴロンボ…。懐かしいなあ。(生徒に言ったら馬鹿にされた。)

 さて野口五郎はともかく、黒部五郎岳は私の大好きな山である。ハンドルネームも黒部五郎だ。どうも私はカールを持つ山が好きらしく、南アルプスの仙丈ヶ岳も大好きな山である。夏には高山植物が咲き乱れ、カールの中にいると、自然に包み込まれているような感覚を覚える。

        仙丈ヶ岳
        仙丈ヶ岳

      
           アオノツガザクラ
           アオノツガザクラ
       
           ち  
           チングルマ
 
          ハクサンフウロ
            ハクサンフウロ
        
           コバイケイソウ
           コバイケイソウ

 黒部五郎岳はそれほど簡単に行けるような山域の山ではない。北アルプスの最深部にあるといってもよい場所にある。北アルプスには雲ノ平(クモノダイラ)と呼ばれる日本一の高原があるのだがそこから見える黒部五郎岳は最高である(そうだ)。私が雲ノ平に行ったときは低気圧が接近中で何にも見えなかったのだ(涙)。
 
      黒部五郎2 
      雲ノ平から見た黒部五郎岳
      
      裏銀座地図
      周辺地図 

 ともあれ、まだ黒部五郎岳には登ったことがない。体がまだまだ動くうちに何としても登りたい。

今回、黒部五郎岳のことを書こうと思ったのは、ハンドルネームが何故この名前かという理由を書いておこう、と思ったからなのであるが、ネットで転載可能な画像を探していると本当にいいブログをたくさん見つけた。私が山に登り始めた頃はこんなのは全くなかったなあ。本や雑誌を何度も何度も読んで、そこに書かれているコースタイムなどを参考に登るしかなかったものだ。実際に行ってみると、本の印象とは違うことが多く、イタイ目に何度も遭った。つくづく便利な世の中になったものだと思う。ネットはやはりうまく使えばすごいツールである。 
2012-05-10 11:21:50

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